遅延掃引
拡大する部分の設定
これまでの説明を整理すると、波形の拡大する部分の開始ポイントはDELAY POSITIONツマミ(またはDTPダイヤル)で設定し、拡大率はB SWEEP TIMIE/DIVスイッチを右に回すことにより拡大できます。
上図のように、この拡大率は、基本的にA SWEEP TIMIE/DIVスイッチの設定値に対するB SWEEP TIMIE/DIVスイッチの設定値の比率で決まります。
例えば、A SWEEP TIMIE/DIVスイッチの設定値が10 ms/divの時に、B SWEEP TIMIE/DIVスイッチが1 ms/divであれば10倍(10 ms / 1 ms)の拡大率です。
次にB SWEEP TIMIE/DIVスイッチを0.5 ms/divに切り換えると20倍(10 ms / 0.5 ms)になり、更に0.1 ms/divに切り換えれば100倍(0 ms / 0.1 ms)の拡大と、任意に変えることができます。
「×10MAG」との相違
掃引拡大の「×10MAG」は、簡単に波形を10倍にできますが、遅延掃引にはそれに勝るメリットがあります。
● 拡大する部分の開始点を自由に決められる。
● 拡大率は10倍に限定されず広範囲な倍率で設定できる。
● 水平方向の直線性が良い(波形歪みが少ない)。
● 同期遅延により揺らぎ(ジッタという)が少ない観測もできる。
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