ブラウン管の電子銃から飛び出した電子ビームは、その前方にある偏向板に電圧を加えれば、プラスの電位を持った偏向板の方へ(電子ビームは)引っ張られ、それまで直進していたビームはその電圧に比例した角度で曲げられます。これは垂直方向も水平方向も同じように作用します。
垂直偏向板に正弦波の交流を加えると、電子ビームは上下移動を繰り返し蛍光面中央に縦に輝線が1本描かれます。
ここまでは前にありますが、
では垂直偏向板と水平偏向板に同時に交流電圧を加えるとどうなるでしょうか?
下図は、周波数も電圧も同じ、位相差が45度ある二つの正弦波によって蛍光面に描かれた図形です。
リサジュー図形 |
この図形は「リサジュー図形」と呼ばれます。
このリサジュー図形は、それぞれに加えられた交流電圧の波形の形やその繰り返し周期によって幾何学的な図形が蛍光面に描かれます。
オシロスコープでは、波形を描かせるためにこのリサジューを応用し、水平方向には時間の経過に正比例して変化する電圧を、垂直方向には観測する信号の電圧をそれぞれ同時に加えることにより、信号電圧の時間的な変化を観測することができる仕組みになっています。
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