「垂直軸に 1 Hzの正弦波を加え、水平軸に 1 Hzと 0.5 Hzのノコギリ波を加えるとブラウン管にはどのような波形が描かれるでしょうか?」
図(a)のように、水平軸に 1 Hzのノコギリ波を加えてみます
一定のスピードで電圧が上がっていきピークに達すると急激にゼロへ戻るノコギリ波では、輝点はスクリーンの左端 0 点からスタートし右方へ等速度で移動 0 → 1 → 2 → 3 → 4 で右端に到達します。そして、次の瞬間に左端 0 点へ戻ります(この後も順次この動作を繰り返します)
。
垂直軸に 1 Hzの正弦波が加えると、同時に同じ0 点からスタートし 0 → 1で最大(+のピーク)→ 2 でゼロ、そして→ 3 で最大(−のピーク)→ 4 でゼロ、と1周します。(この後も順次この動作を繰り返します)。
図(a)でこの動きを追うと、 0 → 1 → 2 → 3 → 4 と輝点は水平方向に等速度で進み、同時に垂直方向には 0 → 1 → 2 → 3 → 4 と1周、正弦波の振幅に応じた距離だけ移動することになります。
次に、水平軸に 0.5 Hzのノコギリ波を加えてみます(図(b))
今度の輝点の動きは蛍光面(スクリーン)の左端 0 点からスタートし右方へ等速度で移動 0 → 1 → 2 → 3 → 4 で中央を通過し4 → 5 → 6 → 7 → 8 で右端に到達します。そして、次の瞬間に左端 0 点へ戻ります(この後も順次この動作を繰り返します)。
この時の輝点の垂直方向の動きは、0 点からスタートし 0 → 1で最大(+のピーク)→ 2 でゼロ、そして→ 3 で最大(−のピーク)→ 4 でゼロ、これで1周し、続けて、4 → 5で最大(+のピーク)→ 6 でゼロ、そして→ 7 で最大(−のピーク)→ 8 でゼロと更に1周します。
このように、時間が経過する瞬間瞬間での信号の大きさを刻々とプロットすることで、その変化していく様子を波形として捉えることができます。
そして、同じ周波数の波形でも掃引周波数(ノコギリ波の周波数)を変えてやれば、蛍光面(スクリーン)に表示される波形の周期を変えることができます。
このようにオシロスコープでは、水平方向にノコギリ波を用いることがたいへん重要なポイントで、時間の流れをブラウン管の中に作り出しているわけです。
以上は文章にすると大半難解ですが、「その10」で説明済みの事で、このページでは、ノコギリ波の周波数が半分になったらどうなるかを説明しているだけです。
つまり半分になると蛍光面(スクリーン)に描かれる波形は二周期になることがわかります。逆にノコギリ波の周波数が二倍になったら蛍光面(スクリーン)に描かれる波形は半周期分になるわけです。
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